問題解決に取り組む前に精神状態を整えましょう

今日は、メンタル不調で指導されている「問題解決技法」の導入部分で聞いた内容を紹介したいと思います。

何か現実の問題に取り組むときは、精神状態を整えてからしましょう、というお話です。
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問題解決技法

メンタル不調が再発しないよう、現実に起こっている問題の解決スキルの1つとして指導されます。
中身は特別なものではなく、「問題を定めて、解決案を複数出した上で1つ選び、具体化して実行して結果を振り返りましょう。」という普通の問題解決技法です。

認知行動療法の一部として指導される

私の利用しているリワークでは、認知行動療法の行動的技法の1つとして問題解決技法が指導されています。今日の話題には直接関係しませんが、興味ある方は下記を参考にしてください。

www.cbt-education.org

メンタル不調対策として指導されるときの特徴

問題解決技法がメンタル不調対策として指導されるときに特徴的なのは

  • ステップをあえて細かく分けて、客観視しながら行う
  • 問題を定める前に「精神状態を整えてから取り組みましょう」という指導がある。

だと思います。どちらも、より効果的な解決策を選んで実行できるように指導されています。

ステップを細かく分けて

客観視しながら行うのは、ベースにある認知行動療法の考え方と共通します。自分の考え方の偏りや癖に気づいて、より中立な視点で見られるようにトレーニングするためです。自分の考え方の偏りや癖に気づくことで、見えていなかった解決の選択肢に気づけるメリットがあります。

精神状態を整えてから取り組む

メンタル不調のような状態では、効果的な対策を選んで実行することが難しいので指導されます。

こちらのページでもさらっと精神状態を整えてから取り組みましょうということを言っています。

問題解決技法
 直面している問題を解決することも大事です。そのためには、解決しなくてはならない課題をはっきりさせて、その課題に対する解決策をできるだけ多く考えだす問題解決技法が役に立ちます。ただし、問題の解決が困難な場合には、気分転換をして、困難な状況からしばらく距離を置くようにするとよいでしょう。

www.cbt-education.org

精神状態を整えてから取り組む

なぜ精神状態を整えないと効果的な対策ができないのか…という理由は下記の説明でした。

なぜ : 精神状態が良くない状態だと視野が狭くなったりミスが増えたりする

例えば
・焦り
・不安
・余裕の無さ
といった精神状態では、ミスを起こしやすくなったり、視野が狭くなったりすることは大小あれど経験があると思います。
こういった精神状態が、思考や判断にも影響を及ぼしてしまうことに注意が必要、ということです。特にメンタル不調の場合は、視野が狭くなったりミスをしやすくなるそうです。

だから : 精神状態を整えてから取り組む

問題解決では、できるだけ広い対策の中からよいものを選んだほうが効果的ですが、精神状態がよくないと、選択肢の存在に気づけなかったり、気づけてもよいものを取り違えたりする可能性が高まります。メンタル不調ではその傾向が顕著なので指導されます。

私見:メンタル不調でなくても同じような場面はある

これは私見になりますが、メンタル不調でなくても同じような注意が必要だと感じました。

例えば、仕事のトラブル対応はどうしても焦ります。一方で、トラブル対応はそれ自体できるだけ短時間で効率的に処理しなければなりませんし、トラブル発生前に行っていた業務の調整も発生して、通常業務よりも難しい業務になります。そういった難しい判断を「焦った状態」でするのはどうでしょうか

「落ち着いて対処」する必要がある、という当たり前の話ではあります。ただ、以前の私であれば「落ち着いたほうがよいとは思うが、トラブル解決が優先だ」と考えていたと思います。
ですが、「落ち着いて対処する」という裏に「焦った状態では、視野が狭くなったり判断ミスが増えたりして、効果的な対策を選ぶことが難しい」という背景があると思うと、「まず落ち着つこう」という選択肢に目が行くように思いました。

まとめ

問題解決に取り組むときは精神状態を整えてから、ということを知りました。裏には、精神状態がよくないと視野が狭くなったり判断を誤ったりする可能性が高まるから、という理由があるそうです。
また、自分としては「難しい場面でこそ精神状態を整えてから取り組むもう」と思いました。